先日、うちの子供が帰宅時に、発熱していることがわかりました。季節柄「あぁ、インフルエンザだな」と腹を括ったのですが、幸い翌日には解熱。検査でも陰性でした。
今日はインフルエンザについて。
インフルエンザってなぁに?
誰でも知ってるインフルエンザ。これはインフルエンザウイルスによって引き起こされる呼吸器の感染症のひとつです。風邪に比べて症状が重く、乳幼児や高齢者では重症化することもあり、注意が必要です。
インフルエンザの症状は?
まず代表的な症状が、高熱。そして、ノドや関節の痛みが出ることが多いのが特徴。
症状の出現も特徴的で、突然症状が出現し、全身の倦怠感に襲われます。
潜伏期間は1~3日で、多くの場合は1週間程度で治るとされています。
インフルエンザの出席停止
インフルエンザは学校保健安全法の規定により、出席停止期間が定められています。
発症日を0日として5日経過し、かつ解熱後丸2日(幼児は3日)を経過するまで
例えば月曜日に発症した場合、最短で翌日に解熱したとしても、次に学校に行けるのは日曜日となります。つまり翌月曜日まではお休みということですね。これが、解熱に時間がかかるほど延長していくということです。
大人ではあまり厳密には言われていないのかもしれませんが、会社などでもよほどのことがない限り、これに沿って休めれば一番いいのでしょうね。とは言え、なかなか難しいという事実もありますね。満員電車などでの感染もリスクがあるなと感じます。
A型・B型・新型って何?
【A型インフルエンザ】
A型インフルエンザウイルスは、症状が激しいタイプです。急激な発熱、全身の倦怠感、関節痛などが主症状となります。
A型は世界的にも流行として話題になりやすいものです。型も毎年変化し、進化するため免疫機能が聞かないウイルスです。そのためワクチンの予測が立てにくいものと言われます。
【B型インフルエンザ】
B型インフルエンザウイルスは、A型に比べて比較的症状が穏やかであり、下痢や腹痛などの腹部症状が出現しやすい特徴があります。近年は毎年流行がありますが、A型ほどの大きな流行を起こすことはあまりないと言われています。
【新型インフルエンザ 】
新型インフルエンザは、これまで流行しているものと大きく異なるインフルエンザウイルスです。多くのヒトが免疫を持たないために、感染の広がりも早く、ひとたび流行すれば、国民の生命、健康、医療体制、生活、経済に大きな影響を与えかねないとも言われます。
大変!子供がインフルエンザかも!?
インフルエンザの流行シーズンになると、発熱が分かるとすぐに「あ、インフルエンザかも!?」って心配になりますね。
しかしインフルエンザの場合、発熱後半日〜1日程度経過していないと、正確な検査結果が得られないことが多いので、発熱直後の受診には注意しましょう。
飲んではいけない薬がある
お子さんがインフルエンザにかかり、高熱が出て苦しそう…。
そんなとき自宅に買い置きしてある解熱剤を服用させてあげようか?と悩みますね。実はそれ…
とっても危ないんです!
厚労省は2000年からジクロフェナクナトリウムを含む解熱剤を飲んでしまうと、インフルエンザ脳症を悪化させ、死亡率を上げてしまう可能性があると警告しています。さらに研究によれば、これ以外のアスピリンを含むもの、メフェナム酸を含むものなど「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」という分類の解熱鎮痛剤は、インフルエンザ脳症の発症リスクを高めたり、重症化を招く恐れがあることも確認されました。
え?その薬って何?
ここに挙げた薬。実は、市販で売られている薬です。
ジクロフェナクナトリウム…【市販名:ボルタレンなど】
アスピリン…【市販名:バファリンなど】
メフェナム酸…【市販名:ポンタールなど】
比較的有名なお薬ですね。小さいお子さんの場合、これらの薬をインフルエンザ(あと、水ぼうそう)の際に服用すると、重篤な症状が現れることがあるので、ぜったいに服薬させてはいけません。
インフルエンザの際、どうしても解熱剤を飲ませたい場合は、非アスピリン系のカロナールなどが推奨されています。
とは言え、やはり素人判断に危険はつきもの。解熱剤は必ずその人に処方されたものを、処方されたときに使うようにしてください。「大人の分を半分にして使う」「インフルエンザのときによく効いた座薬が余っているから友達にわけてあげる」などの行為は避けるようにしましょう。
これからのインフルエンザシーズン。みなさんが健康で過ごせますように。
【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。
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