【びぃどろ日記】フリースクールを作りたい

実は長年、考えていたことがある。フリースクールをつくりたい。それも、身体障害があっても通えるようなフリースクールを。

今日はそのお話。

フリースクールって?

フリースクールってご存知でしょうか?

専ら、不登校児の受け皿として、その学習権の保障や安心してすごせる居場所を提供する施設、さらに、通信制高校での学習をサポートするサポート校など、不登校の子供を対象とした、既存の学校とは異なる機関や施設が、フリースクールと総称されている。

ウィキペディアより引用

主に不登校のお子さん専用の学校のことを言うのですが、わたしが作りたいと思っていたフリースクールはちょっと違います。

障害のあるお子さんが通う学校です。

ある利用者さんとの出会い

10年ほど前に出会った利用者さん、Aさんがいます。Aさんは当時小学生。支援学校に通っていました。重度の脳性麻痺であり、身の回りのことはすべて介助を必要とするお子さんです。

けれどことばはよく理解していたので、声掛けにも笑顔で返してくれたり、表情を中心としたやり取りは積極的にできる子でした。

そのお子さんは股関節の手術等をされていた関係で、姿勢などによっては痛みが起きることがありました。そのため、お母さんは痛みを心配して、長時間乗るスクールバスの利用をやめ、自家用車で送迎していました。

その時お母さんの口からぽろりとでたことば

「こんな思いしてまで学校に行く意味あるんですかね…」というもの。

そうか、しんどい思いして通学して。学校でも、集団行動や集団活動が求められるから、車椅子に座る時間が長くてしんどい思いをすることもあります。

なにが正しいんだろう…?

彼らがいくべき場所は?

そんな出会いから、彼らのようにすべての活動を全介助にて行っているお子さんは、将来的にも介助が必要であり、いわゆる自立をすることが非常に難しいのです。

そして、彼らは成長や加齢により、身体の状態が変化することで、医療的なケアのボリュームがどんどん増えることが多いのです。そうなるとご両親の介護負担は年齢とともにどんどん増えていきます。

彼らが安定して過ごせることが、将来のご両親の負担軽減となることからも、学校生活以上に、日々の生活をどうしないといけないかを考えなければなりません。

だったら、学校じゃなくて、彼らの能力に応じた通いの場を作れないだろうか?

そんなことから、障害児専用のフリースクールを妄想し始めたのです。

通わないといけないの?

しかしそんな考えを温めていたところ、この新型コロナウイルスの流行により、「通う」ということが強制的に中断されることになりました。

そんなことから思ったのが「通わなくてもつながれるフリースクールがあればいいんじゃないのかな?」ということ。

いわゆる不登校の子たちに限らず、子供が「学び」のために集まれる場所っていくつもあっていいんじゃないかな?って思うのです。だからこそ、集まれる場所をオンライン上で作りたいな、ということ。

オンラインで集まろう

今のこの状況では、なかなか集まることはできません。もちろん本当に集まれたら一番いいんだけど、まずはオンラインで集まれる場を作ってみよう。

出入り自由の自習室スタイル?
自由に会話ができる食堂スタイル?

いろんなパターンが考えられるけれど、一度やってみよう。

失敗してもいい。大人が子供のために挑戦して失敗して、また挑戦する姿を見せるのは悪くないものだと思うのです。

さ、新しいこと始めよう

【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。