「食生活をイメージする」
今日は4回目
買い物についてです
※過去記事はこちら
①はじめに⇒☆
②だれが調理する?⇒☆
③なにを食べる?⇒☆
食生活を営む上で欠かせないのが
買い物
私は訪問看護ステーション勤務の頃から
この点の指導に対しては
とても配慮していました
買えなければ食べられないのです
買い物に行くことはこんなに大変なのか
と、しばしば思いました
と、いうのも
私も主婦であり母ですので
日々買い物をします
こどもが赤ちゃんの頃は
こどもを抱っこ紐にいれて
買い物をするわけですが
「あ、あれ買いたいな。でもこのお店には無いな」
と思うと、店舗を移動しないといけません
車にこどもを乗せて
次の店舗へ移動する途中
こどもが寝入ってしまうことも・・・
するとまた抱っこ紐にいれて
買い物しようにも
「あぁ・・・ここで起こしたらぐずるな。」
という思いが先行し、買い物自体を諦める
・・・ということがしばしばありました。
また通所を利用している方のご家族の場合
通所へ行って、帰ってくるまで
という時間制約があります。
通所中にしか用事を済ますことができない方も
いらっしゃるので、そうなると
通所のある曜日はやることが盛りだくさん
その短時間の中でたくさんの用事をすませるので
買い物はあくまでその一部となるのです
介護をしていると時間の制約ってとっても
大きくなるものなのです
買い物はそういう慌ただしい日常生活のなかで
行わなければならないものです
要介護者や障害児を抱えているご家庭の場合
この慌ただしさは
私の例の比ではありません
そんななか私たちが指導の中でいくら
「栄養足りないね~薬局でメイバラ〇スとか買ってきたら?」
なんて提案したところで、行く余裕もなければ
探す余裕もないのです
さらにこういった食品は高価なものもおおく
毎日毎食購入するのは向いていないのです
人によってはお金の余裕の問題も生じます
食材の買い出しをイメージした指導
それは「いつ」「どこに」「どうやって」「何分間」行けるか
を考えて行うものなのです
そのため、介助者に対して
上記の内容を質問し
実際の生活を想像しながら
「これだったら買いにいけるかな?」と
予測しながら指導をします
そして生活に浸透させるのです
私の趣味のひとつが
スーパーや100円ショップ巡り
こうして市内のお店を回ることで
どういったものが流通していて
指導の時にどういうものを買うように
指導すればいいのかが見えてきます
先日の常温保存可の牛乳(記事⇒☆)についても
そうですが
かゆいところに手が届くような
指導ができるかどうかは
日々のアンテナの張り方も大きいものです
また、買い物自体に行くことができない
どうしても実店舗では購入できないものの場合は
通信販売を頼る必要がある
これも大切な手段です
通信販売の場合
電話・FAX・インターネットが挙げられます
これも、どの手段がもっとも生活になじみやすいかは
人によって異なります
わたしはインターネットでの買い物に抵抗はありません。
同年代のかたはそういう方がおおいと思います。
しかし、例えば私の両親は
インターネットで買うことは拒否感が強いのです
先日もエアコンの購入に際し
母は家電量販店
父はジャパネ〇トで大喧嘩(;^ω^)
そうなると買い物手段もきちんと検討し
実際に負担なく購入できるルートを検討しなければ
いずれにしても
安定して食材を買えるように
生活をイメージして浸透させることまでできなければ
指導できたことにはならない
食事とは本来楽しむものなのですから
準備に負担ばかりかからないように
していきたいものです
【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。
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