先日戸別訪問の際に、スナック菓子を使ったモグモグ練習を行いました。今日はその方法のご紹介。
スナック菓子を使う意味
スナック菓子を気軽に使う事自体は賛否両論あるかな?と思います。
味も濃いですし、塩分や油分も多い。添加物なども多いので、使いたくない!という方もいらっしゃると思います。また虫歯のリスクを考えると市販のお菓子はつかわない、という考えの方もいらっしゃいますね。
さて、それはそれで大切な考えなので、構いません。今回はあくまで、「スナック菓子を使う場合」についてのお話です。
基本的に私が指導で使う場合は、定型発達のお子さんではなく、発達に緩やかさのあるお子さん。同年代のお子さんであれば、スナック菓子を食べるのがあたりまえであろう年齢くらいのお子さんに対して使っています。
スナック菓子を使うメリットは、味が濃いので味覚の刺激になりやすいという点があります。どうしても食事能力に遅れのあるお子さんの場合、食べられるものの種類に制限があり、味覚経験のバリエーションも乏しくなります。だからこそ、すこし刺激の強いものを食べることで、味覚体験を増やすという意味もあるのです。
虫歯などの問題はありますが、虫歯になるならないはスナック菓子を食べるからできると言うよりは、ダラダラ食べをしていたり、歯磨きが不十分であることから起きるので、若干意味合いが異なるかな?と考えています。
いずれにしてもスナック菓子を使った訓練の場合、ご家族に歯みがきの徹底などの指導を行った上で行います。
今回つかったお菓子は?
飲み込みに不安があるお子さんでしたので、今回は「噛んだあと溶けやすいもの」ということで、うまい棒をチョイス♪
コレをつかってモグモグ練習をしてみましょう♪
どうやって使ったのかと言うとコチラ。
この方法で細くしたうまい棒を使って、前歯でかじり取りをしてみました。うまい棒の性質から、比較的唾液で溶けやすいため、上手に咀嚼ができなくても徐々に唾液と混ざり合い、飲み込みやすい形状になります。
初めは、食べたお子さんも味にびっくりしていたのですが、強い味覚に誘発され、口が動き、かじり取りとペチャペチャと潰す様子が見られ、最後は上手にごっくんすることができました。
おやつはたのしい
やっぱりおやつって楽しいもの。お友達や兄弟と楽しく食べてほしい。みんながあたりまえに食べているようなものの中から、すこしでもお子さんにも食べられるものに出会えればいいな、と思います。
参考にしてみてくださいね♪
【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。
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