スプーン運び、間違ってますよ[食事介助編]

食事介助でのスプーン運び
たった1つのテクニックで
格段に飲み込みが良くなります

先日、指導に入った介護保険施設にて
職員の方へ食事介助方法を指導していました

スプーン運びについて
仕事柄 よく指導をしますが
そのときも思ったのが

「うぅ~ん・・・惜しい」

スプーンにのせる1口量も適量
運び入れるペースも適切

けれどスプーン運びだけが・・・不適切

スプーンを口に入れるその瞬間の
テクニックひとつで
劇的に変わります

それは

スプーンの背を
『下唇と舌にのせること』

スプーンの背を
下唇と舌にのせる

そして、そのまま引き抜かず
『本人の上唇が下りてきてから
スプーンを引き抜く』

このルールを守ることで
食物の取り込み~咀嚼~嚥下までの流れが
劇的に良くなります

ちなみに上述の
介護保険施設の方も
要介護5で胃瘻と経口摂取を兼用の方でしたが
安全に取り込むことができ
咀嚼・嚥下がスムーズにできるようになりました

食事介助をする人は
時間に追われていることが多いので
スプーンを口に入れた後
すぐに引き抜いてしまいますが
このポイントを守ることで
誤嚥のリスクが
ぐっと下がります

試してみてください

【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。