好き嫌いと歯の関係

乳歯の萌出にはかなり個人差があります

なので、遅い・早いに対してあまり神経質になる必要はありません

それにしても、歯の生える時期や順番は、本当によくできています

赤ちゃんが食べ物を取り込むようになる初めの頃に、前歯が生えます

食べ物を取り込むことを、ここで学びます

徐々に食べ物を舌で押し潰し、歯茎で押し潰し…ということを学びます

この時期に乳歯がポコポコと生えてきます

成長して肉などを噛みちぎって食べる頃に犬歯も生えてきます

乳歯が20本生え揃うと、そこからいよいよ本格的な咀嚼を学びます

小学校へ上がる頃には下顎の動きがなめらかになり咀嚼の動きが出来上がると

奥歯の永久歯が生えます

本格的なすりつぶしをした咀嚼ができるようになるのです

生野菜などは非常に食べにくいので幼児は嫌がることがおおいのですが、この頃から奥歯のおかげですりつぶせるようになり、食べられるようになる子が増えます。

これは私の考えですが

子どもは食感が嫌いだから、食べないことが非常に多いように思います

好き嫌いではなく、歯や口の発達に合わせた固さじゃないから“食べにくい”だけかもしれません

口の発達にあわせながら

色んな味を経験させてあげてほしいなと思います

ただ、障害や病気の影響で、お口の発達にばらつきのあるお子さんの場合は、この通りにはなりません。

やはりそれなりの配慮が必要になります

今度はそれについても書いてみようと思います

【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。