【びぃどろ講座】知ってる?折れた歯をくっつける方法

ワンパク盛りのお子さんを育てていると、よく聞く「歯をぶつけた!」という問題。さて、万が一、歯が折れてしまったらどうしたらいいでしょうか?

今日はそのお話

歯が抜ける原因

もちろん、赤ちゃんの歯「乳歯」は、一定の成長をしたら自然と抜けます。生えかわりですね。ところが、普通よりもずっと早いタイミングで抜けてしまうことがあります。何故でしょうか?

早くに抜けてしまう、一番多い原因が「虫歯」。特に乳歯は構造的に弱いため、一度虫歯になると一気に大きくなります。痛みなども出にくく、気がつくと深い虫歯になってしまっていることもしばしば。もし神経まで最近感染を起こしている場合は、つぎに生えてくる永久歯にも感染を起こしている可能性もあり、歯並びなどへの影響も起きてしまいます。

そして、もうひとつの歯が抜ける原因。それが、「事故」です。動きが活発になる3歳以降になって増えてきます。ほとんどの場合、転んで壁や床・棚などに前歯をぶつけた、お友達の頭にぶつかった、などが原因なので、抜ける・折れる歯の多くが前歯です。

そういえば昔、私が子供の頃一人で寝っ転がって足をバタバタさせて遊んでいたら、自分の膝が自分の前歯にぶつかって悶絶した記憶が・・・(・_・;

歯が折れたらどうする!?

さて、こう言った事故などで歯が抜けたり折れてしまった場合、どうしたらいいかご存知ですか?

まずは早急に歯科に駆け込むことです。30分以内であれば、歯をくっつけることができる可能性があると言われています。

わずか30分!

歯科か口腔外科へ大急ぎで駆け込みましょう。最近では土日営業している歯科も多いですし、お子さんの活動時間ですから昼間の可能性が高いので、その場合は迷わず歯科に駆け込みましょう。

折れた歯はどうしたらいい?

そして、歯科に駆け込む際に、折れた歯を持っていかないといけません。この「折れた・抜けた歯」の保存方法も非常に重要です。

洗わずに
牛乳に漬けて
大急ぎで運ぶ

ぎ、牛乳!?と、思われるかもしれません。それとも「あぁカルシウムが良いのかしら?」とか思うかもしれません。いや、そうではなくて、カルシウムなんてどうでも良いんです。普通の水道水だと、抜けた歯の周りにある薄い粘膜の中にまで侵入し、膜を破ってしまうのです。この膜が残っているか否か、がキーワード。この膜が生きていれば、歯は再生する可能性があるのです。

牛乳は、浸透圧も低く膜を壊しにくい。さらに滅菌されていて衛生的、コンビニなどどこでも買える。そう言った点からも、これが細胞を保存するのに最も効果的と言われているのです。

へぇ、牛乳すごい。

まとめ

そんなわけで、もし歯が折れた・抜けた場合の対応は

  1. 歯は洗わずに牛乳に漬け
  2. 30分以内に
  3. 歯科に駆け込む

です。落ち着いて、冷静に対応できたら良いですね。

ぐらつくだけの時は?

余談ですが、子供さんがぶつかって折れてはいないけど歯がぐらついた!という時も、やはり歯科受診をお勧めします。レントゲンで歯の状態を確認してもらいましょう。

うちの子供は同じ理由で歯医者に行って前歯のレントゲンを撮ってもらいました。その時、歯には異常がなかったんですが、なんとびっくり「埋没過剰歯」があることがわかりました。

この埋没した過剰歯があるせいで、歯並びに影響が出ていたんですね。ですから手術して抜歯というオオゴトになった、ということがありました。

何れにしてもこれはレントゲンを撮らないとわからないことでした。念の為、そういう検査を受けられる人は受けてみるのも良いのかな?なんて思います。

【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。