先日はコチラのセミナーに参加しました。
認知症セミナーIN下関。
このセミナーは医師会の後援による会で、私自身は下関医療・介護ネットワークの理事として参加するつもりでいたのですが、参加してみると世話人としての手伝いなどはなく、一般の受講者と同じで純粋にセミナー受講ができました。ありがたいです( ´艸`)
川崎医科大学の和田健二教授による「アルツハイマー型認知症診療の実践~評価と治療について~」のご講演でした。
先週末に、このABCスケールについての事前勉強会があったのですが、それには仕事の都合で参加できず。今回は事前学習なしでの参加となりました。
しかし先生の丁寧なご説明が非常にわかりやすかった点と、この評価自体が非常にわかりやすく作られている点からも、大変学びやすい研修となりました。
ABC認知症スケール
認知症の重症度の評価は、認知機能、行動・心理症状、日常生活動作などを総合的に評価して判断する必要があります。しかし、これらの症状を評価する神経心理学的検査はそれぞれの分野毎に使い分ける必要があり、これらの評価スケールの利用には専門的な評価者訓練が必要な場合がありました。また、長谷川式スケールを除き、海外で開発されたものであり、日本語版は精密な翻訳を十分に配慮して作成されていなかった可能性があります。
そこで、アルツハイマー型認知症診療時に専門医のみならず、非専門医及び医師以外の医療従事者でも15分程度の短時間で簡便に評価できるスケールとして本邦で新しいスケールが開発されました。
これが『ABC認知症スケール』です
このスケールは日本の研究者によって開発されたアルツハイマー型認知症の患者の重症度を評価する13項目の質問で構成された純国産のスケールです。医療従事者(評価者)は半構造化インタビュー法を用いて、患者(評価対象者)の介護者(情報提供者)に対し、各項目に関連するエピソードを質問します。それぞれの項目において、評価者は、患者(評価対象者)の状況・状態について、9段階(1~9点)のリッカートスケールで評価します。
私自身が行う機会は少ないかもしれませんが、こういった評価を知っておくことは重要です。
今回は教授のお話が非常にわかりやすかったこともあり、大変貴重な学びの時間を頂くことができました。
認知症は予防できるもの?
研修の終わりに、日頃よりお世話になっている、下関医療・介護ネットワークの代表である飴山晶先生からのまとめがありました。
認知症の予防と言うことばはやはり違和感がある。
「予防」とは「備え」。備えのための『地域作り』。これをこの地域でもやっていきたい。
今年度より下関医療・介護ネットワークの理事としての役割をいただき、活動へ参加するようになりましたが、私自身は介護険事業所への勤務経験が長かったとはいえ、まだまだこの領域への知識は不十分です。メンバーの中でも最年少であり、皆さんについていくのに精一杯で、わからないことが多くあります。地域包括ケアシステムを構築するための大きな会ですし、改めて、この医療・介護ネットワークの理事を拝命したことに、引き締まる思いのした1日となりました。
他職種の方々からたくさんのことを学び、少しでも地域のためにお役に立てるように活動したいと感じています。まずはいろいろなところへ出る。人とつながる。そして受信したことを自分の中で咀嚼・消化して、発信する。
私の強みは発信すること。
伝えること。
つなげること。
いろんな人へ届けていきたいです。
【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。
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