【多職種連携】医療・介護ネットワーク

医療・介護ネットワーク

私の暮らす地域には、「医療・介護ネットワーク」という団体があります。

この団体は、医師会を母体とし医師、歯科医師、薬剤師、ケアマネジャーや看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、栄養士、医療相談員、さらには地域包括支援センター職員や市役所職員に至るまで、いろいろな職種の有志が集まって、自らの仕事の技を向上させようと取り組む団体であり、勉強会を中心とし、医療から在宅生活までの流れをより円滑に進められるようネットワークを作っています。

代表の在宅医の先生が素晴らしく、市内でいかに地域包括ケアシステムを実現するかを考え、会全体を牽引してくださっています。

私にできること

この団体にはリハのセラピストも各団体ごとに1名ずつ理事が選出されているのですが、この4月より、私もこの団体のSTの理事を拝命し、未熟ながらもこの会の一員として活動させていただいております。(小児領域専門STと思われがちですが、実は介護保険もどっぷりしております…(^^;;)

実際は私がなにか特別選ばれたというわけではなく、これまで理事をされていた方が、勤務地が遠方で会議等への参加が難しいことと、この会の代表である飴山医師が、私のフリーランス化で「肩書がいるだろう」と配慮してくださったことなどから、お声掛けして頂けたという経緯もあります。

飴山先生のお心遣いに本当に感謝の日々です。

私自身介護保険事務所に12年勤務していたこともあり、精いっぱい地域のために橋渡しの役割を担いたいと考えています。まずは地域全体の流れや、状況を確認。求められる活動ができるようにアンテナを張りつつ、情報を逃さない。そんな想いですごすようにしています。そしてこういった会に参加することにより、第一線で地域への活動をされている方々のお話を聞きながら、私にできることを見つけていきたいです。

さて、先日このネットワークでの世話人会議がありました。基本的には、次回の研修会についての事前打ち合わせが目的です。

内容は割愛しますが、そこで感じた“病院から自宅”への壁。

病院と自宅の壁

この地域は田舎であり、子ども世代は都会へ移り、高齢独居率も高いのです。病気などで入院し、その後家に帰りたいと言う思いはあれども、実現することの難しさという問題があります。市内に通所・訪問などの介護サービスは数多くありますが、高齢独居となるとそれだけでは不十分となりがちです。

将来を見据えて

市内の病院にもさまざまな特性があり、それらの特性をきちんと把握しながら、その方にとって必要な医療サービス・介護サービスが回せるようでなければいけません。

こういった市内の医療・介護を連動させた取り組みにも、しっかりと対応できるよう、制度や地域の情勢を把握していこうと思います。そしてこの地域が今後どういう流れで動いていくのか、そのときにわたしたちはどうやって動けばいいのかを見なければいけないのでしょう。

病院と地域をつなぐ。地域と家をつなぐ。人と人をつなぐ。

言うことは簡単ですが、それを実行するのは本当に難しい。

飴山先生をはじめ、この活動を初期からけん引されている方々に、きちんとついていきたいと感じています。

【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。