【びぃどろ講座】7つの「こしょく」を避けよう

「こしょく」という言葉を聞いたことがありますか?「こしょく」の「しょく」は「食」です。では「こ」は?この「こ」には7つあるんです。今日はそのお話し。

7つの「こ食」

では7つの「こしょく」について1つずつ説明していきましょう。

個食

家族が一緒に食卓を囲んでいるにも関わらず、一人ひとりが別々に違うものを食べることを言います。一見家族だんらんをしているようですが、食事はただ食べるという行為だけでなく、味や食感を共感することで、 コミュニケーションを図るという、意味合いを持っています。この「個食」はそれが損なわれているのです。
家族がそろった場合は、意識して同じものを選び、食べるようにしてみましょう。

小食

1回の食事量が少なく、少量しか食べないことを言います。高齢者の低栄養や、過度なダイエットは、必要なエネルギーや栄養素が足りず、無気力や免疫力低下などが現れます。
最低限必要な食事量はしっかり摂りましょう。

濃色

加工食品や外食など、塩分・糖分過多なものを食べることを言います。昨今ではどこでも食事を買うことができます。調理済食品・加工食品や外食では、「濃食」になりがちです。栄養成分表示を確認して、食塩・砂糖の摂り過ぎに注意しましょう。

孤食

家族が不在で、一人だけで食事をすることを言います。この、孤食が続くと、偏食を助長することもあります。
 他人と楽しく食事を摂ることは、心のストレス発散にもなります。孤食が多い方は、時々だれかと食事を摂るように意識してみましょう。

子食

大人が不在で、子どもだけで食事をすること。仕事などの関係で、どうしても子供だけでの食事が起きることはあります。子どもたちだけで食事をすると、好きなものだけ食べてしまうため、好き嫌いや偏食が増えやすくなるので、食べるものに注意しましょう。できる限り、家族がそろって食事ができるといいですね

粉食

パンやパスタ、ピザなど、粉を使う高カロリーの主食を好んで食べること。これら粉から作られる食品は、比較的やわらかいものが多いため、粉食を続けると噛む力が弱くなるといわれています。カロリーも高く、栄養バランスの偏りが起きる可能性もあります。
麺類・パンを食べるときは、いつもより少し多く噛むことを心掛けてみましょう。

固食

同じものばかりを食べることを言います。特に女性に、食品を組み合わせず食べる傾向が多く見られます。これにより、好きなものばかりを食べるため、栄養のバランスが悪くなる傾向があります。
主食・副菜・主菜を基本に、多様な食品を組み合わせることが大切です

「こ食」の反対は?

「こ食」の反対を「共食(きょうしょく)」と言います。この共食とは、複数の人が一緒に食事をすることです。

食事はただ栄養を摂るだけの時間ではありません。食事は家族や仲間とのコミュニケーションを楽しむ、いわば「だんらん」の時間です。様々な社会声などの発達も、ここを基盤としています。

核家族や共働き世帯が増えているため、なかなか大勢での食事ができない場合も多いですね。またこのブログの読者さんの中には障害などにより、なかなか家族で食事を楽しむことが難しいご家庭もあると思います。

「こ食」の何が問題なのか。ではそれを補うだけのだんらんのあり方を考える。そう言うことが家族のひとつの目指す形なのかもしれませんね。

【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。