今日は、市内にある重症心身障害者施設「社会福祉法人じねんじょ」さんの新人研修を行いました。
社会福祉法人じねんじょって?
社会福祉法人じねんじょ(リンクはこちら☆)は、重度障害の乳幼児〜成人の方々が通う通所施設です。私が、訪問看護ステーション勤務だった頃から、受け持ちの利用者さんが多く利用されていたため、食事見学などの目的も兼ねてしばしばお邪魔しておりました。その流れもあり、私が独立を決めてからも応援してくださっている施設の一つです。ありがたい^ – ^
さて、こちらの施設は重度障害の方向けの施設ということで、嚥下障害のある方も非常に多く利用しています。そのため、職員さんの食事介助に対する意識は非常に高く、本当に細やかな介助をされています。食事形態もよく配慮されており、安心して食事を見守ることができる施設です。
今日のお仕事は?
今日の私の仕事は、こちらの支援員さんの中でも新入職員の方々に対しての、摂食・嚥下に関する研修です。以前から、度々職員研修を任せていただいているのですが、職員全体ではなく新入職員さんだけを対象として行うのは初めて。
今後は、定期的に新入職員さんの入職のタイミングに合わせて、スキルに合わせた指導を行っていくことになっています。楽しみ♪
内容は?
基本的には摂食・嚥下の解剖学です。ちょうど、咀嚼ができないとどうなるか、という流れから、「うどん丸飲みについての話になったため、以前作成した「うどん列車」の動画をご披露(笑)
そして何より、小児ならではの発達を絡めて嚥下の特徴についてお話ししました。どうしても、小児領域は成人・高齢者領域と異なり、「発達」という要素が絡むので、複雑となります。その点についてもお話しできてよかった。
食事形態の素晴らしさ
こちらの施設の食事の素晴らしさといえば「食事形態」。彩り、盛り付け、食感などを全てにおいて配慮されています。肉じゃがの嚥下食も、人参・ジャガイモ・お肉・玉ねぎ・インゲンを全て別にミキサーして、ゲル化剤で固めて、彩り良く盛り付けています。
また、どの食事も固さを毎回研究されていて、ゲル化剤の種類・分量も微調整を日々繰り返していらっしゃいます。すごいな〜。
こんな施設なので、食事自体が安全に配慮されていますから、たとえ新人の方でも食事介助をお願いすることができます。今後はそこに、私も加われるので、必要に応じて、新人さんの食事介助に私が同席しながら、「利用者さんもスタッフも、誰でも安全に食べられる」ということを目指していけるかな?と思います。
こういう食支援の輪が、少しでも広がればいいなと、こういった活動をしながら日々感じております。
兎にも角にも、楽しく研修を終えることができました。ありがとうございました♪
【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。
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