発達に不安を抱えるお子さんにたいして、よく施設や学校で、スイッチ練習をしていることがあると思います。四肢に麻痺があり、思うとおりに身体が動かない。そんなお子さんでもスイッチを使えれば、指一本だけで移動できたり、パソコンを使うことができるのです。それって夢が拡がりますね。
スイッチを試したい
スイッチを一度試したいな、と思った場合どうするのがいいでしょうか?もちろん今はたくさんのメーカーさんがスイッチを作っていらっしゃいますし、サンプルの貸し出しも積極的です。
でも・・・意外と専門メーカーさんにいきなりサンプル借りるのって抵抗ありませんか?わたしはあります。購入するかもわからない商品を、いきなり借りるなんて。
私は訪問看護ステーション勤務のころから、積極的にスイッチ等の導入を勧めてきましたが、そんな私でもメーカーさんへの連絡ってしにくいなぁという印象でした。皆さんそうでもないですかね?(;^ω^)
意外にも(?)小心者の私なので、スイッチを自前で用意したりしていました。
え?自前?自前でスイッチって、どうやって用意するの?
と、いうわけで、今日はたった300円で作れる、スイッチを紹介したいと思います。
材料
材料は以下の通りです。ちなみに、カプセルはタッパーなどでも代用できます。
- 音楽の鳴るカード(100円ショップ)
- 呼び鈴(ホームセンターで200円程度)
- ガチャガチャカプセル(無料)
道具
道具は以下の通りです。
- プラスドライバー
- ワイヤーストリッパー(ペンチやカッターで代用可)
- はさみ
作り方
①カードを分解し、音楽の鳴る部分を取り出します。コードなどのパーツを誤って切らないでくださいね。
②出てきたパーツから、スイッチ部分を切り離し、コードの銅線をむき出しにする
③音源をカプセルの中に入れて、穴からコードを外に出す
④コードを呼び鈴に繋げる。ネジに巻き付けるように止めるだけでOK。
⑤完成
押し方
指で押すのが普通ですが、うまく操作できない場合は手のひらに握らせたり、肘や手の甲で押すこともできます。対象者が自力で操作できるところを探しましょう。
子どもさんに扱ってもらう場合、座位がいいか、仰向けがいいか、うつ伏せがいいか・・・などいろいろな姿勢を試してみるといいでしょう。最もスイッチの操作がしやすい姿勢、位置を見つけると、世界が広がります。
スイッチを押したら音楽が鳴る、玩具が動く、などの体験を通して、スイッチと言うものの便利さを学習し、意思表示として使えるようになっていきます。その初めの一歩として活用してみてはどうでしょうか?
※注意※
このスイッチにはボタン電池やコードなど、誤飲すると非常に危険なものも含まれています。製作の際には、取り扱いに充分注意し、安全への配慮のもと、自己責任での作成をお願いいたします。このスイッチによる事故等においては、当方は一切の責任を負えませんのでご了承ください
【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。
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