お粥、2種類あるって知ってる⁉
介護食・離乳食で使うお粥。嚥下障害などにより、食事の形態に配慮が必要な方がご家族にいる場合、3回の食事の度にお粥を作ることは、実は結構大変ですね。
今日はお粥の作り方についてです。実はおかゆには2種類の作り方があるんです。
炊き粥
これは一般的なお粥です。生の米を炊いて作ります。
メリット・デメリット
メリットは何といっても美味しい。とにかく美味しい。甘味があり、芯まで軟らかく仕上げることができます。
デメリットは、手間がかかる。家族用の普通ご飯を炊くのと同時に、お粥まで毎食炊くのは実際とても大変です。炊飯器のお粥モードで炊くこともできますが、家族用の普通ご飯も同時に炊かないといけない為、実用的ではありません。1台の炊飯器で、普通ご飯とお粥を同時に炊くための道具やパッククッキングという方法もありますが、それも毎日・毎食続けるとなると、なかなか大変です。
材料
・生米・・・1カップ
・水・・・2~5カップ(食べる方の飲み込みの力に合わせた水分量で)
※2カップの場合やや固めの軟飯、5カップの場合全粥
作り方
- 軽く 汚れを落とす程度に米を洗う
- 洗った米を30分ほどザルにあげる
- 材量を鍋に入れて、強火で沸かす
- 沸騰したら火を弱くしてフタをずらす
- コトコト弱火で30〜40分煮て完成
- 塩一つまみ入れて火を止め、底の方から軽くかき混ぜます
塩を少々と少しの酒を加えて炊くと甘みが際立つお粥になります
入れ粥
これは米飯(余りご飯・冷ご飯)を炊きなおして作るお粥です。
メリット・デメリット
入れ粥のメリットは、余りご飯から作れるので、短時間でできること。冷凍ご飯なども活用できることです。炊きながら固さの調整がしやすいこともメリットと言えます。
これに対してデメリットは、味が落ちる。そして、芯が残りやすいことです。
材量
・米飯・・・100g
・水・・・100~300㏄
作り方
- 材量を鍋に入れる
- 軽くほぐしてから火にかける
- 中火で沸かす
- 沸騰したら火を弱くしてフタをずらす
- コトコト弱火で10~20分煮て完成
注意点
入れ粥の注意点は
・混ぜすぎない(粘りが出るため)
・弱火でじっくり炊く(急いでやると芯が残る)
・差し湯は最小限(味が落ちる)
美味しいを毎日
食事の中でも主食になる『お粥』。毎日食べるからこそ、美味しく作りたいのはもちろんですが、手間も最小限にしておきたい。いろいろな作り方を組み合わせて、無理なく毎日食事を作っていきましょう♪
【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。
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