【びぃどろ日記】NPO法人境を越えて

先週の24日から26日の2泊3日で、地元に帰省しました。今日はそこで出会った人についての日記です。

24日に会った人

24日のお昼には関東入りしていた私。とはいえ、買い物などをするわけでもなく、ひたすら空港内のカフェで仕事をしていました。ちょっと立て込んでいたので(;・∀・)

ちなみに私が暮らす場所は、交通系のICカードで電車利用ができないので、久々にこんなの買った(笑)

山口では使えない(笑)

そして向かった先が、NPO法人境を越えての、理事長でいらっしゃる岡部宏生さんのご自宅。岡部さんは日本ALS協会の前会長です。

NPO法人境を越えてはコチラ(外部リンク)→http://sakaiwokoete.jp/

なぜこちらにお伺いすることができたのかと言うと、この法人の事務局長兼副理事が、実は高校時代に通っていた予備校の友だちの鈴木くん。彼とは大学進学後にも積極的に連絡をとっていた、というわけではないのですが、ある時期にFacebookでつながり、お互いの仕事を知り、応援しあっていました。私の独立と、彼らの法人設立が同じ時期だったこともあり、さらに意気投合。絶対に会いたい!と思えるようになったのです。

そして今回の帰省で、連絡をとると岡部さんに確認をとってくれて、お仕事先へお邪魔することになりました。

鈴木くんとの再会はなんと19年ぶり?変わらない様子にお互い大爆笑しました。

彼の仕事へのエネルギーを受けつつ、今後このNPOをどうしていきたいのか、なんて話を聴きながら、自分の仕事のあり方を考え直す良い機会となりました。

NPOとして運営していくには、今後は認定NPOとなれるような活動へと拡大する必要もあります。ALSに関わらず、重度障害者の介護者不足は深刻です。彼らの活動で、今後そういう介護者のあり方なども見直されていくことでしょう。

岡部さんってどんな方?

岡部さんには今回がはじめまして。すこし緊張していたのですが、透明文字盤を通してとても優しくお声掛けしていただけました。

またケーキを事前に準備していただいており、それがまた美味しい!!感激しました。さすがです。

わたしはティラミスをチョイス

スタッフや来客にたいして本当に丁寧に接してくださる岡部さん。初対面でも、安心してお話しができました。

大学の思い出

岡部さんとたくさんの話をしながら、ふと大学時代のことを思い出しました。

大学生の頃、教授から「大学病院にALSの方が入院していて、透明文字盤のコミュニケーションボランティアをしてくれる人をさがしているので、学生さん何人かお願いします」という話がありました。私も友人も数名でボランティアを引き受け、病室に伺いました。

人生初のALSの当事者の方。そして初めての透明文字盤。「なにかありますか?」とお声掛けして文字盤越しに会話して。それをボラの学生と繰り返した数週間後、教授から再度お話がありました。

「例のALSの方が退院されました。ボランティアをしてくれた学生さんありがとうございました。実はこの方、最後はストレスで胃潰瘍になりました。学生さんがつきっきりで、とっかえひっかえになったのがストレスだったみたい。でも“良いSTさんになってください”とおっしゃっていましたよ」と。

私は衝撃を受けたのです。善意でやったボランティアが、相手にとって胃に穴が空くほどのストレスになるなんて想像していなかったのです。そう、良いことをしたという満足感さえあったくらいです。

そう思うと、人との付き合いというものは距離感が大切ということ。この距離感を自分でコントロールできないコミュニケーション障害の方は、非常に大きなストレスを抱えているのだな、と強く感じました。

透明文字盤はこうやってつかう

私の話をする

岡部さんや鈴木くんと話す中で、今回の帰省の目的についての話になりました。

今回の帰省は、翌日25日にあるイベントが目的です。このイベントの管理者だったというのが一番なのですが、その前後の日には色んな人に会うための計画を立てています。

そしてこのイベントには私には1つ大きな課題がありました。

ONLINECAREの告知をすること

もちろんイベントはイベントで成功させる気持ちでしたが、最後に告知の時間をいただけることになっていました。

岡部さんからも「どんな事業ですか?」とご質問いただいたので、告知の練習を兼ねてすこし事業内容をお話させていただきました。リハビリ業界にたいしての私の考え、私が考える今後、そしてやりたいこと。

そんな話をした2時間。最後に岡部さんから「めっちゃおもしろかった」と(笑)よかった(笑)

岡部さんから鈴木くんに「山口に行きましょう」というお話しまでいただきました。今後は山口で再会できるかな?と嬉しい期待が生まれました。

帰り際、わたしのこどもがOriHimeが大好きなんですという話を聞いた岡部さんが、ご自身のOriHimeを動かして挨拶してくださいました

お土産

じつは岡部さんにお会いする前に、なにか下関らしいものをプレゼントしたいと思い、頭を抱えておりました(;・∀・)

食べ物・・・いや、身につけるもの・・・難しい。

というわけでこちら。

鍋スープ

これならみんなで鍋して、岡部さんに注入できるかも♪とか思ったらみんな「お〜よくわかってる」と好評(笑)良かった(^_^;)

そんなわけで楽しい2時間。せっかくの帰省。会いたい人に会いまくる旅。

今年一年は会いたい人に会う。そう決めているので、こんな出会いを繰り返していこうと思います。

【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。