【講演会参加】吉藤オリィ氏のテクノロジーを使いこなす新たな生き方・働き方は?

昨日は家族で講演会に参加してきました。講演会はこちら

吉藤オリィ氏の
『そこにいなくて、そこにいられる テクノロジーが可能にする魔法の空間移動』

吉藤オリィさんって?

吉藤オリィさんは、本名「吉藤健太朗」といい、株式会社オリィ研究所 代表取締役所長。日本のロボット研究者、実業家であり、ロボットコミュニケーターを自称されています。早稲田大学在学中に、自分の入りたい研究所がなかったため、「オリィ研究所」を自ら作り、”分身ロボット”の研究を始めました。そして生まれたのが、『OriHime』という分身ロボット。このOriHimeは遠隔人型分身コミュニケーションロボットで、インターネットを用いてPCから遠隔操作が可能で、内蔵カメラの映像を見ながら会話することができるものです。

講演会参加

私自身がさほどテクノロジーとかに強いわけではないのですが、昔から理系一家で育ち、理系好きで、大学も物理受験したくらいなので、やっぱり好きなんでしょうね。
今回は珍しく夫婦で参加しました。

「オリヒメ」というロボットの登場は本当に衝撃的。どんなに離れていても、ベッドから操作して、オリヒメが代わりに言葉や思いを届けてくれる。近代的なのにロマンがあるなぁと思っていました。

福祉用具を生き物に

車椅子だって、どんな福祉用具だって、作るだけでは意味がない。作って使う人のその先の使い方の広がりを考えないといけない。意思伝達装置を用意して、使えるようになって「はい、よかったね」ではなくて、使ってどんな世界に行くのかを見つめられるようにしないといけないのだな、と感じながら講演会を終えました。

利用者さんからのSOS

実はこの講演会の2日前。ある利用者さんからのSOSのメールがありました。

この利用者さんは、すでに意思伝達装置を使用しているのですが、病状の変化に合わせて調整が必要なのです。私の印象ではありますが、ある程度の時期には視線入力での意思伝達装置の導入を現実的に考えなければならないだろうと感じていました。もともとパソコンが使えて世界が広がっている方ですから、より本人の能力にマッチングした機器を導入すれば、より世界を広げられることが十分見込まれます。けれど、たくさんのしがらみの関係で、導入の壁が厚い・・・。

しがらみを言い訳にしてはいけないけれど、けれど何とかして導入するための一歩を踏み出さないと。

好きな言葉

ちなみに吉藤オリィさんの言葉で最も印象的だった言葉

「意思伝達装置」ではなく「意思実現装置」にする

あぁ、本当だ。なるほど。
早速、上述の利用者さんのプランを立て直す。そう、私にできることあるはず。しがらみはあるけれど、まずは目の前の一人の意思を、実現したい。
吉藤氏の作るOriHimeは、あくまで「装置」。それを「意思実現装置」にするためには、やはり人と人との繋がりがいる。

私が、繋げていかないと。
できることから着実に。

【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。